召集
セバス:「坊ちゃん、お手紙がきておりますよ」
1通の手紙、全てはここから始まる。
1通の手紙、全てはここから始まる。
シエル:「ふむ・・・これは・・・いや仕方がない。」
シエルの顔が一瞬曇る。が、すぐに何かを決断し
シエル:「セバスチャン、紙とペンをここに」
セバスチャン:「既に用意しております」
シエル:「宛先は、カノーパス伯とグローリー卿だ。内容は・・・」
セバスチャン:「既にしたためております。」
シエル:「・・・ふぅ、相変わらず・・・」
シエルが言い終わらぬうちに
セバスチャン:「ファントムハイブ家の執事たる者、この程度のことが予想できずどうします?」
シエル:「ふん、まぁいい。それを早急に届けさせろ。」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
数日後
セバスチャン:「坊ちゃん、先日の返事が届いております」
シエル:「まぁ予想通りだな。」
セバスチャン:「しかし、この返答では・・・」
シエル:「互いに事情があるし、何よりボクはそこまで望んでいない。今回の件を承諾しただけで十分だ」
セバスチャン:「なるほど・・・。全ては坊ちゃんがやると?」
シエル:「ふん、ボクはそこまで傲慢じゃないさ。ただ、自分の出来ることのみをするだけだ」
セバスチャン:「ふふふ、これはこれは出過ぎた真似を」
シエル:「そんなことより、次はアルビオン卿へ手紙をだすぞ。
___それから、ゴライアス卿とオーシャン卿の動向を探れ」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
さらに数日後
セバスチャン:「坊ちゃん、先日の返事が届いております」
シエル:「まぁ、予想通りだな。」
セバスチャン:「今回も首尾は上々で?」
シエル:「いや、悪い意味で予想があたっただけだ。予想出来ないことではない。」
セバスチャン:「左様でございますか。して、次は一手は?」
シエル:「当然、アルビオン卿へ招待状を出す。手配は任せる」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
その翌日
ファントムハイブ邸宅へアルビオン卿が訪れた。
アルビオン:「本日はお招き頂き恐縮です。」
シエル:「早速だが、用件に入らせてもらおうか。察しているとは思うが先日送った手紙の件だ」
アルビオン:「ご返事にも書きましたが、わたくしでは実力が不足しております。
___また伯爵の人脈からなら他に人材はいくらでもおりますでしょうに・・・。
___わざわざワタクシめをご指名されるとは一体全体どういうおつもりで・・・」
シエル:「生憎、ボクは人に恨まれやすい性質でな、人脈というほど人材には恵まれていない。
___アナタはその数少ない人脈の中の秀でた人材というわけだ。」
アルビオン:「ははは、これは巧い事を仰られる。
___しかし、それはそうとしても実力が不足してることには変わりないでしょう。」
シエル:「アルビオン卿、残念ながらボクはあまり信用してるモノが少ない。
___そしてアナタの実力も信用していない。ボクが信用しているものの1つに、ボク自身の眼がある。
___今のアナタは確かに実力不足だろう。しかし、それが1ヶ月後もそうだとはボクの眼には映っていない」
アルビオン:「そう言っていただけるのは大変光栄ですが、やはり・・・」
話が膠着する。
シエル:
「アルビオン卿、あるサッカー選手の話はご存知かな?
その選手は体格的には恵まれず、またこれといった特別な才能もなかった。
でもね、その選手は自分に何が出来ないのかを知っている。
それはつまり、自分に出来る限られたことがわかっているということだ。
だから、ピッチで迷わない。選択肢がない分プレー中の判断が早い。
恐らくその選手みたいな人間は、劣等感から始まっている。
できないことを消去法で削ぎ落とし、出来ることだけを磨いてプレーしている。
磨いて輝かないものなんてない。
だから期待するんだ。そういう奴が才能ってやつを凌駕するのを。」
アルビオン:「・・・」
シエル:「しかし 卿は、そこまでしたのか?失礼ながら今の卿に必要なのは実力でも、努力でもない」
一息おき、強く告げる。
シエル:
「陳腐な言葉かもしれないが、
アナタに足りないものは挑戦する為の【勇気】ではないだろうか?
環境や物資の支援はこちらですることは可能だ。
だが、【挑戦を決断】するのはアナタ自身にしか出来ないことである。
もし、何か思うところがあるなれば、一歩を踏み出すことだ。
勇気なんてものはいつだって自分自身から絞りだすモノだから。」
言い終わると闇を静寂が支配する。
セバスチャン:「坊ちゃん、夜も大分更けてまいりましたし、
___そろそろお客さまにはお休みいただいてはいかがでしょうか?」
シエル:「そうだな、そうとは気付かず長話になってすまなかったな。アルビオン卿」
アルビオン:「いえいえ、まだまだ大丈夫でございます。」
シエル:「アルビオン卿、本日は遠路はるばるご苦労であった。
___たいしたもてなしが出来るわけではないが、存分にゆっくりしてくれたまえ。
___セバスチャン、客人の案内を。」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
※赤文字はGIANT KILLINGの名言より抜粋。
この言葉より今回のお話を作らせていただきました。
次は後編。果たしてどうなることやら・・・・
シエルの顔が一瞬曇る。が、すぐに何かを決断し
シエル:「セバスチャン、紙とペンをここに」
セバスチャン:「既に用意しております」
シエル:「宛先は、カノーパス伯とグローリー卿だ。内容は・・・」
セバスチャン:「既にしたためております。」
シエル:「・・・ふぅ、相変わらず・・・」
シエルが言い終わらぬうちに
セバスチャン:「ファントムハイブ家の執事たる者、この程度のことが予想できずどうします?」
シエル:「ふん、まぁいい。それを早急に届けさせろ。」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
数日後
セバスチャン:「坊ちゃん、先日の返事が届いております」
シエル:「まぁ予想通りだな。」
セバスチャン:「しかし、この返答では・・・」
シエル:「互いに事情があるし、何よりボクはそこまで望んでいない。今回の件を承諾しただけで十分だ」
セバスチャン:「なるほど・・・。全ては坊ちゃんがやると?」
シエル:「ふん、ボクはそこまで傲慢じゃないさ。ただ、自分の出来ることのみをするだけだ」
セバスチャン:「ふふふ、これはこれは出過ぎた真似を」
シエル:「そんなことより、次はアルビオン卿へ手紙をだすぞ。
___それから、ゴライアス卿とオーシャン卿の動向を探れ」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
さらに数日後
セバスチャン:「坊ちゃん、先日の返事が届いております」
シエル:「まぁ、予想通りだな。」
セバスチャン:「今回も首尾は上々で?」
シエル:「いや、悪い意味で予想があたっただけだ。予想出来ないことではない。」
セバスチャン:「左様でございますか。して、次は一手は?」
シエル:「当然、アルビオン卿へ招待状を出す。手配は任せる」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
その翌日
ファントムハイブ邸宅へアルビオン卿が訪れた。
アルビオン:「本日はお招き頂き恐縮です。」
シエル:「早速だが、用件に入らせてもらおうか。察しているとは思うが先日送った手紙の件だ」
アルビオン:「ご返事にも書きましたが、わたくしでは実力が不足しております。
___また伯爵の人脈からなら他に人材はいくらでもおりますでしょうに・・・。
___わざわざワタクシめをご指名されるとは一体全体どういうおつもりで・・・」
シエル:「生憎、ボクは人に恨まれやすい性質でな、人脈というほど人材には恵まれていない。
___アナタはその数少ない人脈の中の秀でた人材というわけだ。」
アルビオン:「ははは、これは巧い事を仰られる。
___しかし、それはそうとしても実力が不足してることには変わりないでしょう。」
シエル:「アルビオン卿、残念ながらボクはあまり信用してるモノが少ない。
___そしてアナタの実力も信用していない。ボクが信用しているものの1つに、ボク自身の眼がある。
___今のアナタは確かに実力不足だろう。しかし、それが1ヶ月後もそうだとはボクの眼には映っていない」
アルビオン:「そう言っていただけるのは大変光栄ですが、やはり・・・」
話が膠着する。
シエル:
「アルビオン卿、あるサッカー選手の話はご存知かな?
その選手は体格的には恵まれず、またこれといった特別な才能もなかった。
でもね、その選手は自分に何が出来ないのかを知っている。
それはつまり、自分に出来る限られたことがわかっているということだ。
だから、ピッチで迷わない。選択肢がない分プレー中の判断が早い。
恐らくその選手みたいな人間は、劣等感から始まっている。
できないことを消去法で削ぎ落とし、出来ることだけを磨いてプレーしている。
磨いて輝かないものなんてない。
だから期待するんだ。そういう奴が才能ってやつを凌駕するのを。」
アルビオン:「・・・」
シエル:「しかし 卿は、そこまでしたのか?失礼ながら今の卿に必要なのは実力でも、努力でもない」
一息おき、強く告げる。
シエル:
「陳腐な言葉かもしれないが、
アナタに足りないものは挑戦する為の【勇気】ではないだろうか?
環境や物資の支援はこちらですることは可能だ。
だが、【挑戦を決断】するのはアナタ自身にしか出来ないことである。
もし、何か思うところがあるなれば、一歩を踏み出すことだ。
勇気なんてものはいつだって自分自身から絞りだすモノだから。」
言い終わると闇を静寂が支配する。
セバスチャン:「坊ちゃん、夜も大分更けてまいりましたし、
___そろそろお客さまにはお休みいただいてはいかがでしょうか?」
シエル:「そうだな、そうとは気付かず長話になってすまなかったな。アルビオン卿」
アルビオン:「いえいえ、まだまだ大丈夫でございます。」
シエル:「アルビオン卿、本日は遠路はるばるご苦労であった。
___たいしたもてなしが出来るわけではないが、存分にゆっくりしてくれたまえ。
___セバスチャン、客人の案内を。」
セバスチャン:「御意、ご主人様(イエス、マイロード)」
※赤文字はGIANT KILLINGの名言より抜粋。
この言葉より今回のお話を作らせていただきました。
次は後編。果たしてどうなることやら・・・・
テーマ : 大航海時代Online - ジャンル : オンラインゲーム
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