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2つめの分岐

船に戻ると、そこにはピエトロが船長を出迎えた。

船の中は修理の音や、怪我人の収容、補給などでごった返し
戦闘時とはまた別の意味で喧騒の中であった。

二人は甲板の様子を上から見ながら会話している。

ピエトロ:「ほっほっほ。あれでいいので?」
ヨシミフ:「えぇ。あたしは、船長なのよ。船全体を考えた上での決断だもの。後悔はしてないわ」

少し悲しそうではあるが、決意に揺らぎは感じられない。

ピエトロ:「ほっほっほ」
ヨシミフ:「ピエトロ、アナタにも言うことがあるわ」
ピエトロ:「どうぞ、なんなりと」

ピエトロは普段と全く変わらない様子で船長の言葉を待った。

ヨシミフ:「アナタは暗愚でも、秀逸でもない。でも理解力や、客観性はある。
      そして、何よりその存在かしらね。いるだけであたしに冷静さを与えてくれる」
ピエトロ:「ほっほっほ」
ヨシミフ:「・・・引き続きあたしの側にいて」

言葉を区切ると、ヨシミフはピエトロに向き、軽く頭を下げ

ヨシミフ:「これからも補佐を頼みます」
ピエトロ:「わかりました。仰せのままに」

ピエトロはそれに応じ、跪いた。

ヨシミフ:「それから・・・」

少し照れくさそうに言葉を紡ぐ。

ヨシミフ:「アナタの副官第2席、正式就任にあたって名前を授けます。」

ヨシミフは言葉をゆっくりと丁寧に伝える。

ヨシミフ:「ジョゼ。ジョゼ・ピエトロ。どうかしら?」
ピエトロ:「ほっほっほ。謹んで承りましょう」


2つの分岐点の後に、『ジョゼ・ピエトロ』は誕生したのである。

テーマ : 大航海時代Online - ジャンル : オンラインゲーム

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